【日本晴れカイオーガ】感想解釈(天気の子)

天気の子 初見感想

天気の子は、日本晴れカイオーガ

 

非行少年なので、いつか見た光景ばかりで共感度が高い。宿を得る際に家出の誤魔化し方が下手くそなのでやきもきしました(

ブコメ色が強いのかと思ってたので見に行きたくなかったんですが、ほぼないのでエアプで嫌うのよくないね。

 

 

軸のストーリーは身近によくあるやつ。ある人を巡ってややこしいかんじになってて、みんなに負担がいってる。だからそいつにいなくなってもらおう!ほら厄介ごとも無くなって、いい感じじゃん!よかったよかった。ってやつ。今回はその人が守られて、居場所と存在を肯定され、みんなで厄介ごとを背負ってるけどまぁあるならあるで上手いことやってくだけじゃん!ってパターン。(二人分走ってるので、ほだか側もあるんですけど。)これをくそでかスケールでやってる感じでした。

 

 

 

メインストーリー解釈(サブは放置)

開幕、神社の鳥居を"強く願って"通ることで、空の世界へと踏み込み神々に魅入られるひな。

 

 

ほだかサイドは島を出て上京し、資金が尽きるまでバイト探し。立ち回り弱者なので職を得られずおっさんのとこに転がり込みます。同時期のひなは立ち回りを理解してるのでバイトマン。ほだかくんは一個下のひなより立ち回り下手なのが対照的ですね。おっさんがいなかったらこの時点でほだか視点は詰みです。ひなは賢いのでバイトクビ後は風落ちの流れ(これよくあります。知り合いに無限人いる)で生計を立てるプランでしたが、ガイジと出会って共鳴。やっぱ救済は理屈じゃねえな。まっすぐいってぶっぱなす理外のムーブをしたほだかと、理に従って風落ちしようとしてたひなが対照的なシーン

 

 

 

 

二人はてんきにするからおちんぎんちょうだい!なビジネスを始めます。みんなが笑顔になるビジネス、すごい!大活躍の二人ですが、当然というか、警察が悪い意味で仕事します。児童相談所とか警察とか、非行サイドだといっつも邪魔してくるようにしか見えませんね。二人の幸せ生活は、警察+児相の「いつもの」組み合わせによって崩壊します。今回拳銃がトリガーなんですけど、これ用意しなくても十分この展開になったと思うんですよね。拳銃単体で見せ場3つ+伏線張れてるから、大活躍なんですけど、微妙に浮いた存在に感じました。ほだかが本当の意味で理外のムーブをするには、必要だったといえるかもなので考察余地ですかね。

 

 

 

 

話を戻すと、追い詰められたほだかは、ひなをつれて逃亡を選択させられます。ここ不利な二択を迫られてるので、警察+児相コンボがどんだけ強いかわかりますよね。提示するだけで不利な択を強いる強ムーブ。来世はナーフ不可避よ。ここひなが乗るのでカップリング完成もやる気満々なので士気は最高です。

 

ところで、このシーンですが、実はほだかだけがズルです。なぜならほだかだけが必然に従って動いています。この択になった時点で、"後に引けない"です。二人を連れて逃亡するしかないので、そうした。それだけですから、ほだかは実質選んでいません。一方、ひなたちにとっては"ここを離れる"が最安定択かつ必然で最初はそこに流されていました。ほだかの追い詰められた択に乗ったのは、選択の結果です。ほだかはじぶんが受けた不利択のうち、(ほだか的に)詰まない択を選ぶために二人にリスクを取らせました。典型的な無自覚クズなぜか耳がいたい。といったシーンです。

 

  

 

その後の逃避行では、序盤戦にほだかが立ち回り弱者だったことが効いてきます。そう、逃亡前の段階で、あらゆる施設の偽造会員証がないのです。ひなはこれまで自宅がありましたから、仕方ないのですが、ほだかくん、キミ、自宅なし生活歴あるよね?身分証ない場合の会員証の作り方くらいノウハウ確立しようよ?

 

まぁ、キャラづけに忠実な行動なのでむしろ自然な動きなのですが、性能の弱さにちょっと萎えてました。みんなも、ヒトムは放射覚えるべきだと思わない?そゆこと。で、なぜか子連れ家族ムーブもしないので警察様に即バレします。や、動き怪しすぎるし仕方ないね?ここで三人固まって動いてる情報が警察に入ってしまったのが王手でした。ほだか補導からの離散エンドなのですが、その前に晴れを望むかと問われたほだかは、しかし、選択をしませんでした。見かけ上は晴れを望むと返します。そして、ひなの人柱としての役割が明かされます。ほだかがその意味を知るのは翌朝で、この時点の二人は致命的にずれたまま抱き合います。でもこれ実質セックs(

 

 

 

 

さて、ひなが日本晴れカイオーガの人柱力ゲンシカイキ中でも1ターンだけ日本晴れできる)であり、ひなを人間界から空の世界へ送ることで特性はじまりのうみが消えることをが明かされた次の日。おきるとひながいない!!!!視聴者としてはいや、そりゃそうやろ!なシーンなのですが、ひどく驚いてくれます。無自覚クズってすげえよ。と同時に警察がなだれ込み拘束。外に出て晴れた空を見ることで、ようやく何が起きたかを理解したようです。ひなはそう言ったんだけどね。署まで連行される最中、ようやく色々理解します。自分が、世界がひなに何を背負わせ、何を選択させたのか。ひなが15歳であることとかね(マジで今更すぎる)。

 

 

 

状況を理解した彼は、理外のクソアウトローマンでした。取調室収容という完全な”詰み”を目の前に、”ひなに会う”一心で全力の逃亡を開始します。この状況に至っても、彼はやはり理外ですから、どういう理由による選択なのかを理解していない可能性があります。しかし、このときの彼はクソアウトローマンなので、確かに選択をしたのでした。逃走中にであったおねいさまに(ぼくこのおねいさますき)何をしているのか聞かれた時、答えたのは”ひなに会う”ことだけ。経緯とかわだかまりとか全部なくて、それだけであることがよくわかるシーンです。ちなみに経緯説明はおねいさま側の仕事にさせられます。

 

そこからの全力逃走シーンはすべての視聴者がおねいさまに惚れるシーンなのですが、さておき。ややあってほだかくんは線路を全力疾走するバカになります。ここが最後の抽象シーンかな?世界はあくまで傍観者で、そこに生きてる人はみんなその理に生きていて、理外なほだかくんは世界の敵で、ほだかくんには明確なほだかくんだけの理があって、みんなほだかくんの理なんて知らないし、知ろうともしない。でも、邪魔立てだって実は形だけ。責務だからやってるだけで、本当はそれすら興味がないんだって。そんなシーンです。

 

 

最序盤にでてきた、屋上に鳥居のあるビルの中階で、”理内”でたすけにきたおっさんと”理外”での救済を勝ち取らんとするほだかくんの一騎打ちになります。ラストダンジョン入り口戦闘ですね。きtらあああああああああああああ

 

おっさんはひなに対して色々思うところがあって、ほだかを止めに来たのですが、やはり彼はあくまで理に生きているのです。ほだかくんにはその思いが届くことはありません。序盤終わりごろに捨てた拳銃を拾って構えてしまいます。おっさんはほだかが理外にいること、その覚悟を理解させられます。

 

直後警察に囲まれたときのほだかをなだめようとするおっさんがひどく弱気なのは、自分の言葉の空虚さを理解した後だったからでしょう。隙を見て上階を目指そうとするほだかが警察に押し倒された時、おっさんの中での理はほだかに傾きます。それは、おっさんのこれまでからすれば、理外のことだったという解釈もありかな。警察三人相手にタックルで吹き飛ばすおっさん。やりますねえ!ぼくもやってみたーい!!直後にのがきんちょがベテラン刑事に飛びついて足止めするので、やっぱぼくもやっとくべきだなって気持ちになりますよね。そしてついにラストダンジョンへ到着するほだかくん。”強く願って”鳥居を通り、空の世界へ踏み入れます。

 

  ちなみに、ここ高評価ポイントなんですけど、味方に回るのが+αとおっさんとおねいさんだけで、それ以外の助けた人達はいないんですよね。仲間に回るのは必然的なつながりがある人だけで、意味もなく全員出てきて一大勢力を形成し始める盛り下がり大団円にしなかったのがとてもよいと思いました。

 

 

このあとってメインストーリー的には解釈することほとんどないんですよね。あとは全部、みんなの選択の必然のとおり結果がついてくるかんじです。ほだかは空の世界で、”降り止まぬ雨”と”ひな”の二択で”ひな”を選択し、東京は海に沈んだけどまぁいうてそれならそうでそういうもんとして生きてくのが人間ってやつで、ひなとほだかは結ばれて幸せにくらすでしょうおしり。

 

 

 

全体評価、100点満点中50万点ってとこね!

正直ラブストーリー好きじゃないので100万点達成しないんですけど、めっちゃよかったです。間違いなく良作だと思います。っていうか脚本の人、非行サイドへの理解が深いんですけど、元ヤンの方だったりしますか???

 

 

 

(ほだか側の家出とかの経緯ってぶっちゃけ本線でそんな大事じゃなくねと思ってるので省いてます。ホテルのシーンで”実質セックス”を成立させるための自分語りとしての価値しかなくない??)